私たちが今考えること
我が社は、
何故存在するのか
社内座談会
2024年で70周年を迎える
光建エンジニアリング。
今、私たちができることはなんだろう。
次の100年を見据えて地域の未来を創造する
企業になるために、
社長と3名の社員が、経営理念、社会貢献、
自社、そして地域の未来など、
各々のビジョンを、
熱い想いに乗せて議論を交わしました。

MEMBER

※ 勤続年数は2023年現在のものとなります
塚崎伸一
塚崎伸一
代表取締役社長
友弘圭一
友弘圭一
課長/勤続年数 8年
新宮圭磨
新宮圭磨
課長/勤続年数 15年
塚崎仁志
塚崎仁志
勤続年数 1年
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2024年11月に、光建エンジニアリングが70周年を迎えることについて

塚崎代表:

僕が会社を継いだのは50周年の時なので、その節目からすでに20年近く経つ。70年企業が続くというそれだけで信用度が全く違う。これから100年企業に近づけるよう、これからどう組み立てていくか、そういうのを真剣に考えないといけない時期に来ているんだよね。

新宮:

私がここに入ったのはもう18年前。その時点で会社は51、52年の歴史があったわけです。当時はあまりピンと来なかったんですが、今となっては、こんなに長い間続く会社って珍しい。それが誇りに感じますね。

友弘:

確かに70年って、ただの数字じゃないですよね。ある意味、一つの区切りとして、「もう70年なんだ」って実感する瞬間があります。自分が70年生きたとして、それと同じくらいの歴史を持つ会社が続いていると思うと感慨深い。ただ70年の重みって、なかなか実感しにくい部分もある。会社の社歴を読むと、浮き沈みが激しい期間もあった。そこから学ぶべきことが多いですよね。

塚崎仁志(以下 塚崎(仁)):

私はまだ勤めて1年くらいで、会社の歴史についてはあまり実感してないけど。小さい頃から親について行ってたから、外観くらいは知っている。中身はこれから学んでいく部分が多い。70周年、80周年と続いていく中で、若い世代として、どうしていくか、上の人たちが考えてることについていって、頑張っていかないとな、って感じてます。

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会社について、社員に意識して欲しいこと

塚崎代表:

今の会社の状況はかつて辛い時期に方針を変えた結果で、苦しい時にはみんなで助け合う、そういう組織体系にしてきた。今、私たちはそのスタイルでやっている。だから、一体となって会社を支えていって欲しいと思う。

この少ない人数で、みんなが多くの案件を抱えている。だから、他の人がどう動いているか、そこに注意を払いながら仕事をする。最近、この横の組織体系がうまく機能してきたと思う。これからは、実力を試す組織にしていく。若い人たちにも評価システムを導入し、実力で活躍できるようにしていきたい。

コロナで働き方も変わった。わざわざ会社に来なくてもいいし、実力があればどこでも仕事ができるような組織体系を目指している。色んな人が働けるような組織にするのが目標。まずはそこから変えて、新しいことに挑戦していこうと思う。これを機に、また一皮も二皮もむけていけるような会社になったらいいなと思ってるね。

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友弘さんと光建エンジニアリング

塚崎代表:

友弘君は、入社時41歳だったね。最初は現場での希望もあったんだけど、思うところもあって設計に挑戦してもらった。最初は南海病院さんの設計を任せた。さすが、すぐに設計を覚えてくれて本当に助かった。特に宇佐の水道設計の時は、その素地の良さが目立ったね。

友弘:

自分が現場の希望があったことを覚えていてくれたのは少しびっくりです。入社前、測量士補の問題を解いていて、測量に興味を持ってこの会社に入りました。図面を書くことは最初は不安でしたが、社内は質問しやすい雰囲気で、社員も惜しみなく答えてくれるフットワークの軽さがあるので、安心して学ぶことができました。研修ではなく、実務で経験を通じてという形だったので、素直に成長できたと思います。宇佐の水道設計は、自分にとって特別な案件でしたね。週末に現場を見に行ったくらいですから。

塚崎代表:

現場を見に行ったのは知らなかったなあ。でも、やっぱり流石だね。
公共事業だと、図面を書いても結果を直接見ることが少ない。だから、自分の成果を見に行くのは大事。自己満足が非常に大事な世界だからね。水道は最後に地下に埋まるから、施工の現場を見ることが特に重要だよ。

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新宮さんと光建エンジニアリング

塚崎代表:

新宮君は大分大学の経済学部出身なので、最初は経理職として採用したんだけど、今は総務業務だけではなく、開発や役所対応、営業といった幅広い業務を担当してもらっている。多岐にわたる業務は今は大変かもしれないけど、こちらも補佐をつけるなどして業務の効率化を図りたいと考えている。幅広く業務を覚えて、会社の内情なども理解しつつ、色々手掛けていって欲しいと思っている。

新宮:

確かに、入社当初は総務業務を中心に行っていましたが、手が空くことが多く、そういう中、測量現場も経験しました。その経験が現在の知識として残っていますね。今は、申請業務や顧客との折衝など、多様な業務に携わらせてもらっています。単独で動くことは少なく、常に他のスタッフや社長と協力しながら仕事を進めています。オフィスの中だけだと味わえなかった色々な役割を頂いていて感謝しています。今までで印象深い案件でいうと、別府、志高ユートピアの跡地の太陽光事業。取っ掛かり、地元の方への説明に事業者の方と一緒に伺ったりして、結構印象に残ってます。

塚崎代表:

太陽光関連では1、2番目に苦労した案件だね。なかなか直に地域の声や、お客さんの声を聞く機会というのはないので、よいチャンスだと思って参加してもらった。あの経験があるから、他の太陽光事業にも活かすことができた。新宮君もいい経験ができたんじゃないかな

新宮:

そうですね。通常、主に社長が案件を受け、設計チームとともに進めることが多いですが、臼杵の太陽光プロジェクトは、ほぼ私だけで対応しました。これは私にとって一歩前進した感覚があります。

塚崎代表:

十分に経験を積んでいると確信してたからね、任せても大丈夫だなと。行き詰まったら相談に来るだろうと思っていたし。振り返ってみても問題なく成功したと思うよ。

新宮:

ありがとうございます。困った時は、社長やチームが絶対助けてくれるだろうという安心感はありますね。

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塚崎仁志さんと光建エンジニアリング

塚崎代表:

光建エンジニアリングも新しいことに挑戦する方向にシフトしてきて、その一環として、息子の仁志を採用した。彼には、今の若い世代の視点から新しいアイディアをもたらしてもらって、会社を次の段階へと導いてほしい。彼がどんどん新しい分野に取り組むことで、会社に新しい強みが生まれることを期待している。

塚崎(仁):

今はドローン測量をまかされています。展示会でも主流になってきているという手応えを感じた。私自身ドローンの操作自体は非常に楽しいのですが、飛ばすだけではなくそのデータをどう活用していくのか、それが今後の挑戦だと思います。それがクリアされると、いろんな課題を解決することができるので。会社としてもまだまだ新しい分野なので、これから発展させていきます。

実際の業務では、ドローン操作以外にも山やマンホールなど様々な現場で活動しています。測量はそこまで激しく動くことはないのですが、それでも天候や体調管理とは常に戦いです。そして、データを持ち帰って、事務所で図面を作成していくんですが、測量データが白紙の上でどんどんまとまっていくとすごい達成感を感じる。仕事の中だからこそ、親子のコミュニケーションも増えたかな。関係も良好な方向に進んでいると思います。

塚崎代表:

若い世代は社会に出て学ぶことが多い。彼らには、我々のやり方を学びつつ、自分たちのスタイルを見つけてほしい。会社としては、全体の理念に沿った成長をして欲しい。お客様への奉仕の精神を大切にし、その結果として報酬を頂いているんだという謙虚な姿勢を持ってもらいたい。

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別の角度から視る「測量業」

友弘:

地形を可視化したり、等高線で表現したり、点群で表現したり。図面に起こすまでに色々なパターンがある。そういうものの扱い方自体も面白かったりする。ただ、面白い=お金がもらえる訳じゃない。社会と繋がって、社会に対して貢献をしているからお金がもらえる。公共性があるのか、またはお客さんが満足するのか。お客様のイメージに沿った提供案と計画を提供できるのか。その取っ掛かりが測量になる。そういう意味では、測量そのものが即何か社会に対してというよりも、社会に対して貢献できる一番最初の取っ掛かりが測量なのだと考えています。

塚崎(仁):

私が行っているドローン測量は、従来の方法では捉えられない視点を提供します。例えば、普段人が立ち入れない場所の写真を撮影して、それをお客様に提供することで、新たな価値を生み出す。このような独特のサービスはお客様に非常に喜ばれますし、これ自体が社会に対する貢献だと思っています。

新宮:

例えば、用地測量と言って、地主の方から情報を聞いたりとかして、土地の境界を明確にするような測量もあるんです。その過程で地権者の方とお話ししたりすると、色々勉強になる時があります。何も情報がない、本当にただの山の中に突っ込んでいって、土地の地形をとったりしていると、土地や建造物の成り立ちを知る。元々、学生時代に地理が好きだったということもあって、土地の歴史に触れられるというのが、自分は楽しいなと感じる。そしてそれが結果的に、地形のデータとしてお客さんに提供され、役立っているというのが。素晴らしく感じますね。

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光建エンジニアリングの未来について

新宮:

光建エンジニアリングは、ボーリング事業から始まり、徐々に測量や設計に移行してきた。なので、今後も理念を念頭に置きながら、本業を大事にし、しかし柔軟に事業を展開していくべきだと感じています。
例えば、世界情勢を鑑みると食糧難というキーワードが頭に浮かぶ。なので、社会性を考えると農業に携わっていく必要性はあると考えています。それこそドローンを使ったりして。

塚崎(仁):

今の光建は、ドローンを使って測量や写真撮影を行ってますが、ドローンには農業用も水中用もある。農薬散布や水中地形の調査など新しいサービスを使って地域に貢献できる可能性だってあると考えています。

友弘:

地域への貢献という観点で考えると、古民家再生や移住者向けのパッケージ作りなど、新しい取り組みが可能だと思います。選ばれる移住先になるための、器づくりというものを光建であれば担えると思うのです。これは農業や地域の活性化にもつながります。古民家を活用したり、広い土地を提供することで、都市部からの移住者を惹きつけることができるかもしれません。

塚崎代表:

今まで多岐にわたる事業を展開してきた。皆んなが言う通り、農業や古民家再生など、色々な分野に手を広げているが、これらはあくまで枝葉の部分。私たちの根本的な目標は、人との繋がりや地域の活性化。地域が活性化するには人々の繋がりが重要で、それを常に念頭に置きながら事業を進めなければいけない。

新宮:

測量や設計などの業務は、災害時に重要になる。地域の復興や助け合いに貢献するためには、私たちのような業種がインフラを整えることが必須。これからも私たちの持っている知識や技術を活用して、地域に貢献できるよう努めていかなければならないですね。

友弘:

当然、ビジネスとして成立させるために、どのような分野を展開していくかを考える必要もある。時代の流れを見据えながら、どのようなビジネスモデルが可能かを探求していきたいと考えます。

塚崎代表:

根底にあるのは、地域の活性化という考え方。私たちは、地域を元気にするために何ができるかを常に考えていかないと。皆が地域で豊かに生活できるためには、どうしたら良いかを考え続けることが大切だね。

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最後に、座談会を通じて

友弘:

業務中に意識的にこのような話をする機会はなかなか取れないので、そういう意味ではかなり貴重な時間だったと思います

塚崎(仁):

自分達みたいな若い人達がやっぱり興味を持って進んでやっていけるようなことをやっていけば、先に繋がっていくのかなと思いました。自分が還元できる環境を作っていけば、長期でこの会社に携わって色々やってもらえるのではないかという思いはあります。会社の方針に沿いながら、それにうまく乗りながらこれからに繋げていけば、最終的に皆が思っているような未来像ができるのかなと思います。

新宮:

確かにこのような話をすることは珍しいですが、日常の雑談の中でこうした話題に触れることはあります。それぞれの立場や状況を考慮しながら、地域に貢献できる方法を模索していくことが重要かなと感じています。仕事しながらでも、普通に生活しながらでも、考えていくというのは大事ですね。子供がいる人、親が高齢化してる人、それぞれの立場や状況を考慮しながら、地域に貢献できる方法を模索していかないといけないなと思いました。

塚崎代表:

皆んな多忙で、業務を止めて話す機会は今までなかったんだけど、70周年を目の前に控えて、これからやろうということを身近に感じてもらいたかった。これからの100年に向けて、新しい取り組みを始めていくし、人も必ず増えていく。そういった切り替えの時期に、気持ちを共有しておきたかった。今は急に色んなことをやるから、なんでかな?って思うかもしれないけど(笑) こういった話しって節目でないとできないからね。何年か経ったら、ちょうどあの時に「ああ、こういうことをやったからここがあるんだ」というのがわかるんじゃないかなと。人が増えていくと、バラバラの方向に向かってします。やっぱり価値観の統一、目指すべきものの統一は一定間隔でやるべきかな、というふうには思いますよね。

モデレーター:メイグラフィックス 青山正樹
撮影:Studio Function 石橋雅人